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毎年110万円の贈与、効果が薄れていく? 2027年から始まる“持ち戻し期間”の延長
あおばコンサルティンググループ代表 田口 豊太郎(税理士)
こんにちは。税理士の田口です。
今回のメールマガジンでは、毎年110万円の非課税枠を使って、お子様やお孫様に贈与をされている方に関係する改正についてお話ししたいと思います。「贈与税がかからないから安心」と思われている方も多いのですが、来年(2027年)から、その効果が少しずつ薄れていくことになります。
1.「持ち戻し」とは?
亡くなる直前に行った贈与は、相続財産に足し戻して相続税を計算することになっています。これを「生前贈与加算(持ち戻し)」といいます。これまでは、この期間が「亡くなる前3年以内」でした。
2.何が変わるのか?
令和5年度の税制改正で、この期間が「3年」から「7年」に延長されました。対象となるのは、2024年1月1日以降に行った贈与です。
実際の期間は、2027年1月以降に発生する相続から、次のように段階的に延びていきます。
・2026年12月までの相続:3年(従来通り)
・2027年1月〜2030年12月の相続:2024年1月1日までさかのぼる(3年超〜7年未満)
・2031年1月以降の相続:7年
なお、延長された4年分の贈与については、合計100万円までは加算しなくてよいことになっています。
3.具体例で見てみると
たとえば、2024年から毎年1月に、長男へ110万円ずつ贈与していたお父様が、2028年6月にお亡くなりになったとします。
従来のルールであれば、持ち戻すのは3年以内の3回分(330万円)だけでした。
改正後は2024年と2025年の2回分(220万円)も対象になり、そこから100万円を差し引いた120万円が加わります。
結果として、合計450万円が相続財産に足し戻されることになります。
「せっかくコツコツ贈与してきたのに」というケースが、今後は増えてくると思われます。
4.今後できる対策は?
(1)早めに始める
(2)相続人以外への贈与を活用する
(3)相続時精算課税の「年110万円」を検討する
いかがでしたでしょうか。
毎年の贈与は、今でも有効な相続対策のひとつです。ただ、これからは「いつ、誰に、どの制度で贈与するか」がより重要になってきます。
ご家族の状況によって最適な方法は異なりますのでお気をつけください。
ではまた。
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