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捨てないで保管しておきましょう。5月に届いた固定資産税の納税通知書
(2026年7月掲載)
あおばコンサルティンググループ代表 田口 豊太郎(税理士)
こんにちは。税理士の田口です。
5月にご自宅のポストへ、市区町村から「固定資産税の納税通知書(または課税明細書)」という書類が届いていると思います。
「あぁ、今年も税金を払う時期か・・・」と、同封されている納付書にばかり目がいきがちですが、できれば納付書と一緒に同封されている納税通知書は捨てずに取っておくことをお勧めいたします。実はこの書類、将来の相続税対策において「宝の山」とも言える重要な情報が隠されているのです。
当メルマガでも過去に何度も取り上げておりますのでご存じの方も多いと思いますが、この納税通知書からある程度、不動産の「相続税評価額」を予想することができます。わざわざ役所に不動産の評価証明書などを取りに行ったり、国税庁のホームページから路線価の情報を探したりする手間を省くことができます。
今回は、この5月に届いた通知書を使って、ご自身の大切な財産である不動産が「もし今、相続が起きたら国からいくらと評価されるのか(相続税の評価額)」を、ご自宅でザックリと計算する裏ワザをお伝えします。
1.なぜ今、不動産の価格を知る必要があるの?
相続税の相談をお受けする際、一番最初に必要となるのが「今財産が全部でいくらあるのか」という現状把握です。
特に日本のシニア世代の財産は、その約半分から6割近くが「土地・建物(不動産)」で占められていると言われています。
しかし、不動産の価値は預貯金のように通帳を見ても載っていません。そこで大活躍するのが、5月に届いた固定資産税の通知書です。これさえあれば、専門的な知識がなくても大体の目安をはじき出すことができます。
2.通知書の「価格」の欄をチェック!
お手元に通知書(課税明細書)をご用意ください。細かい数字がたくさん並んでいますが、見ていただく項目は、納税通知書に記載されている固定資産税の「価格」または「評価額」と書かれた欄の金額です。
注意していただきたいのは、「課税標準額」という欄の数字ではなく、「価格(評価額)」と書かれた欄の数字です。
ここから、土地と建物に分けて相続税評価額を予想していきます。
① 建物の相続税評価額
まずは「建物」です。実は、建物の相続税評価額は、固定資産税の通知書に書かれている「価格」がそのまま「相続税評価額」とイコールになります。
つまり、建物の欄に「500万円」と書かれていれば、相続税を計算するときもそのまま500万円として扱われるということです。
② 土地の相続税評価額
次に「土地」です。土地の相続税評価額は少し計算が必要です。
地域によって計算方法が変わりますが、都市部に多い「路線価(道路につけられた価格)」を使って計算する地域の場合、ザックリとした目安は「価格」 × 1.1〜1.2倍になります。
国のルールとして、固定資産税の評価額は「時価の約70%」、相続税の評価額は「時価の約80%」になるよう設定されています。そのため、固定資産税の価格を1.1倍〜1.2倍にすると、相続税の評価額に近い数字が見えてくるのです。
(※郊外などの「倍率地域」と呼ばれる場所では、通知書の価格に国が定めた倍率をそのまま掛け算することになります。)
3.不動産の評価額が見えたら・・・
建物と、計算した土地の金額を足してみましょう。それが、ご自宅の「ザックリとした相続税評価額」になります。
これに手持ちの預貯金などを足してみて、相続税の基礎控除額(税金がかかり始めるボーダーライン:3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそうかどうかを一度確認してみるのが、立派な相続対策の第一歩です。
もし「ボーダーラインを超えそうだな」と思っても、ご自宅の土地については、評価額を最大8割も減額してくれる「小規模宅地等の特例」もありますので、必ずしも相続税が発生するというわけではありません。あらかじめ相続税評価額の「目安」を知っておくことで、後から慌てて対策をする必要がなくなります。今まで計算されたことがない方は、是非これを機に計算してみてください。
いかがでしたでしょうか。ここ5~10年で土地の取引価額が上がり、それにあわせて固定資産税の評価額もどんどん上がっております。想定していた金額とかなり乖離がある可能性もありますので、是非納税通知書をご覧になってみてください。ではまた。
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