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金は今からでも買うべき?

(2025年12月掲載)

石井 裕之
(CFPファイナンシャル・プランナ-)

こんにちは。FPの石井裕之です。

今回のタイトル、最近時折聞かれます。今から買っても値上がり益が期待できるのかと。金の価格はこの10年で2.8倍、20年だと7.4倍になっています。私がFPになった約25年前からずっと、金は高値圏と言われ続けているのですが…

「わかりません」というお答えでは納得いただけないので(これがホンネかつ真実なのですが)、自分なりの私見(偏見)をお話しするようにしています。

まず、教科書的な答えだと、「資産分散の趣旨で保有するのであれば、今から購入しても良いでしょう。ただし値上がり益が期待できるかどうかは、確率50%です」となります。要するに、今後上がるか下がるか、わからないという意味です。

 

よく「有事の金」と言われます。その根拠のひとつは金の有限性にあり、一説には、地球上に残る採掘可能な埋蔵量は、競技用プール4.5杯分だそうです。有限かつ実物の裏付けがあることが、ペーパー資産である株式などとの決定的な違いとされています(金も現物ではなく指数連動の商品などであれば同様になりますが)

しかし、この有限性に関してですが、実は金の人工的な生成は、物理学的には既に可能とのことです。水銀(Hg)の同位体に中性子を照射して金(Au)へと変換する「核変換」と呼ばれるプロセスだそうで、実験段階では成功している由。ただし、2つの理由で実用化には至っていないようです。

ひとつはコスト。現在(11月半ば)の金価格が1グラム2万円台半ばなのに対して、過去クラウドファンディングで行われた「水銀から金をつくるプロジェクト」では、100万円以上かかったと報告されています。

もうひとつは安全面。核変換で生成された金には放射性同位体が含まれる可能性があるそうで、安全面の検証にどれくらいの時間を要するかは、現時点で未知数です。

 

ここからは私見(偏見)が入ります。なので、根拠に乏しいことはご承知おきくださいませ。

実は、人工的につくられた金は、すでに市場に出回っているのではないかという気がしています(安全面には目をつぶって)。現在はコスト倒れですが、いわば研究開発費という割り切りで。このまま天然の金価格が上昇し、かつ、技術進展により人工的な金の製造コストが下がり続ければ、いずれ採算ラインにのり、そのときに回収する算段なのではないか。

ただし、本当に採算ラインに到達したとしても、製造者は黙っていることでしょう。儲けるだけ儲けた後、バレそうになる直前に大量売却するのではないか。歴史的に、ワーテルローの戦いの際の、ネイサン・メイアー・ロスチャイルドの英国コンソル公債逆売りの、そのまた逆のように(ご興味ある方は「ネイサンの逆売り」で検索ください)

はい、これは妄想です。新発見が実用化されるまでの間には、気の遠くなる試行錯誤の時間を要する場合があり、簡単なことではないでしょう。ただ、さまざまな分野での瞠目すべき技術進化を目の当たりにするとき、あながち世迷言とは言い切れないのではとの思いもあります。私が専門とする終活分野でも、セピア色の古い写真が動いて話し出すなど、かつて考えられなかった技術が現実化しています(デモンストレーションで見たときコワかった…)AIで作成した画像など、もはやプロでも見抜くのが困難なレベルになっていますね。

金投資のリスクには、利息がつかないことなどが挙げられますが、加えて「金の量産リスク」をリスクとみるかどうかは、その人次第でしょう。もっとも、現物の金が大好きな方であれば、価格が変わっても輝きは失せないので、それが最も幸せなのかもしれませんね。

それでは、また次回。