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連載コラム ある変革実践リーダーの荒波奮戦航海記 ~海図のない海をすすむ~
若林 健一
第22回 弱気のバイオリズムに飲まれる日。救ってくれたメンバーの指摘とは?
コップに入った半分の水をどう捉えるか
「コップに水が半分入っていたとする。これを半分「しか」入っていないと捉えるか。
半分「も」入っていると捉えるかは自分次第だ。
「自分の置かれている環境に感謝し、謙虚な気持ちを忘れずに人生を送りなさい」
私が両親からよく言われた言葉だ。
以前社内報で私たちのチームのことを取り上げてもらった際に、自社に対しての良い点・強みについて語ったことがある。それを読んだある社員の方からこんなメッセージをもらった。
「こう言った考えを持つ人が会社にいてくれて嬉しかった」と。
自分としては何の気なしにいつも思っていることを語っただけだったので、恐縮の気持ちで一杯だったのだが、私はそのメッセージ自体が非常に嬉しかった。
私はどんな会社や組織にも良い点はあると思っている。
要はそこに目を向けられるかどうかの話だ。
「何が足りない」
「こういったところが課題だ」
当然そういった視点から改善していくアプローチは必要だ。
しかし自分達の足りない点ばかりに目が行くと自己肯定感が弱まり、心が折れる。
あの日の私の様に、だ。

ビジネスは機械がやっているのではない。人がやっているのだ。
理屈ではない。人の気持ちや感情というものが大きなファクターになってくる。
それ故、メンバーに対してのマネジメントでもこの点は非常に気をつけている。
まだ経験が浅いメンバーや、自信が無さそうなメンバーには、良い点・出来ている点をしっかり口に出し、相手に伝えることが重要だ。
声掛け一つでパフォーマンスが大きく変わることを何度も経験してきた。本人がマイナスに思っていることでも、見方を変えればプラスになることだっていくらでもある。
「その人の良さを見つける努力を、怠らない。」
私のマネジメントにおけるこだわりポイントである。
私たちはチーム設立以来、現在に至るまで高みを目指し続けている。高みに到達するためにも、改善すべき部分と自分達の出来ている部分、両者にしっかり目を向けられるチームでありたいと思っている。
執筆者プロフィール |
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若林 健一
NECマネジメントパートナー株式会社 業務改革推進本部所属 1980年 生まれ 2002年 NEC入社 2018年 NECマネジメントパートナーにて高度化サービス開発チームを設立 経営管理・人事・マーケティングを中心に、データアナリティクスとAIを活用した NECグループの経営高度化について、2年間で200プロジェクト実施 NEC Contributors of the Year2019など数々の賞を受賞 ![]() |