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連載コラム ある変革実践リーダーの荒波奮戦航海記 ~海図のない海をすすむ~
若林 健一
第17回 弱みを見るな!後輩のひとことで気づかされた事とは?
後輩からの一言
「若林さん、全ての人には良い部分があります。長所を見ましょう。」
かつて後輩から言われた一言だ。その言葉を言われて、自分の愚かさを反省した。それまで私はどちらかというと、「出来るヒト」「出来ないヒト」という目で人を見ていたからだ。
それ以来、私は考えを改め直すことにした。人を注意深く観察し、長所を探すことを心掛けるようになった。
強みを伸ばす

私たちが専門にしているデータ分析の世界では「ビジネス」「データサイエンス」「データエンジニアリング」の3つのスキルが必要といわれている。しかし、この3つのスキルを全て高次元で持っている人間は、私たちのチームはおろか、市場的にもかなりのレア人財である。
「三度の飯よりデータ分析が好き」な人が顧客とのコミュニケーションを苦手としていたり、対人コミュニケーションが上手であってもエンジニアリングの領域に疎かったり、こういったことがしょっちゅう起こるのだ。
それ故、私たちのチームではこの3つのスキルのどれか1つか2つの専門性を伸ばしてもらうアプローチを取っている。そしてメンバー同士の強みと弱みを相互に補完し合える形でプロジェクト体制を組み、チームとしてパフォーマンスが出るようにしている。
自分の欠けている部分は人に補ってもらうことを前提として、自分の強みを徹底的に伸ばす。これが私たちの方針だ。前述の「三度の飯よりデータ分析が好き」な人にはコミュニケーションスキルを付けてもらうことは要求しない。その代わりにデータ分析のスキルを徹底的に極めることを要求する。そんな方針でチームを運営している。
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