Breadcrumb navigation
連載コラム ある変革実践リーダーの荒波奮戦航海記 ~海図のない海をすすむ~
若林 健一
第8回 嘲笑にくじけるな!Purposeの力を起爆に?
「Purpose」を語れるリーダー
なぜそこまでこのサービスにこだわったのか。
感情分析という形でのフィードバックを通じて、自らの言葉で「目的」を語り、社会を牽引していくリーダーを世の中に増やしたいからだ。
世界的なトレンドとして、ミレニアル世代やその次のZ世代は、金銭のためにというより、「社会にどう貢献したいか」という観点で会社や生き方を選ぶ流れになっている。
また機能や技術がコモディティー化し差別化しにくい世の中では、どのような想いでサービスや製品を提供しているのかといった「意味」や「ストーリー」こそが、企業の重要な差別化要素となっている。
それ故、自分たちは何者なのか、何に貢献するために存在し、何を成し得たいのか、というストーリーを自らの言葉で紡ぐ力こそ、これからの時代のリーダーには必要だ。
そしてこれこそが今の日本に欠けている力だと思っている。日本の組織は同質性の高い人員で構成されてきた過去の経緯があり、「Purpose」を語る必要性が乏しかったと感じている。
しかし現在の様な変化の激しい時代においては、多様性のある人材ポートフォリオ無くして、社会に価値を提供し続けることは難しい。
同じようなタイプの人間しかいない組織では、絶えず起こるゲームチェンジの波に対応することが困難だからだ。つまり、多様性は、「あればよい」とか「目指すべき」とかいうレベルではなく、「無ければ滅びる」というレベルの、企業の生存戦略そのものだと私は捉えている。
そして、その多様性を機能させる一つが「Purpose」なのだと思う。
文化や出自の違う多様な人々の力を結集させるには、「なぜ私たちはここに集まっていて、どんな価値を社会に提供したいのか」といった旗が必要だ。そしてその旗の理念に共感した人たちがエンゲージメント高く働くことで、一人一人が輝く。
そんな世界を、私は創りたい。
「Purpose」を語れるリーダーを多く産み出すことで、日本の産業、ひいては社会全体を活性化させたい。
これが私たちのPurposeであり、これこそが、キックオフミーティング感情分析のサービス化をやり遂げる力の源になったのだ。
執筆者プロフィール |
---|
若林 健一
NECマネジメントパートナー株式会社 業務改革推進本部所属 1980年 生まれ 2002年 NEC入社 2018年 NECマネジメントパートナーにて高度化サービス開発チームを設立 経営管理・人事・マーケティングを中心に、データアナリティクスとAIを活用した NECグループの経営高度化について、2年間で200プロジェクト実施 NEC Contributors of the Year2019など数々の賞を受賞 ![]() |