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連載コラム ある変革実践リーダーの荒波奮戦航海記 ~海図のない海をすすむ~
若林 健一
第7回 アイディアだけでは価値をつくれない。実行力を磨く3つのポイント
実行力を磨け!
ポイント3.慣性の法則を利用する
関係性が悪くならない形で、その場はいったん引き下がる。気持ちのうえでは、その瞬間だけスルーする感じだ。そして、アプローチ先を変える。
新しいことが好きな人というのは世の中に一定数いるものだ。その人たちを探して味方につけ、「いいね」をもらうのである。初動は大変でも、いったん動き出して勢いがついてしまえば、ものごとを動かす力は少なくて済む。
慣性の法則である。
この状態ができあがった後で、再度話に行く。つまり、目の前の相手に「いいね」を言わせることではなく、「いいね」と言ってくれる人を探すことに労力をさくのだ。
さらにいうと、味方は社内だけで探すのでなく、社外を使うことも有効だ。ある有名なベンチャーキャピタルの代表が、インタビューで「社内PRは「外部」を使え。外部からも注目されているから、筋がよいビジネスなのかもしれないと注目されるようになり、意思決定層から追加投資の決断がなされることがあるからだ。」と述べられていた。
私がVR事業(※)を始めた時にも、この手法にならった。当初周囲の理解は得られなかったのだが、プレスリリースを打ち、展示会に出展したことで、メディアにも大きく取り上げていただいた。この効果は絶大で、周囲から多くの支持を得られた。
要は、上がダメなら斜め上、横など、あらゆる方面にアプローチをすることで味方を増やし慣性の法則を利用する、といった発想の転換が重要なのだ。
自分がやりたいことを実現させるため、考えられる全ての手段をやり尽くす。この努力なしに、「上に潰された」と嘆いていても状況が変わることはない。
こうした実に泥臭いアナログ的なアプローチも交えながら活動を続けてきた結果、チーム設立後、半年経ったあたりから、アイディアがカタチになり始めてきた。
その一つがキックオフミーティング感情分析である。
※ 当チームでは、NECと連携し「人事分野におけるVR活用」や「VRコミュニケーション」に関するサービスを開発しています。
関連リンク:法人xRソリューション(NECのサイトへ移動します)
執筆者プロフィール |
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若林 健一
NECマネジメントパートナー株式会社 業務改革推進本部所属 1980年 生まれ 2002年 NEC入社 2018年 NECマネジメントパートナーにて高度化サービス開発チームを設立 経営管理・人事・マーケティングを中心に、データアナリティクスとAIを活用した NECグループの経営高度化について、2年間で200プロジェクト実施 NEC Contributors of the Year2019など数々の賞を受賞 ![]() |