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情報整理、情報共有のコツ

PJ活動お役立ちコラム
第159回 2023年12月19日
情報整理、情報共有のコツ

2023年も年の瀬が迫ってきました。年末といえば大掃除という方もいらっしゃるのではないでしょうか。お部屋の大掃除のついでにパソコンや頭の中に溜まっている情報も断捨離や整理整頓をしてみませんか。
「第148回 情報ツウという役割」で情報収集のコツをお伝えしました。その中でも少し触れましたが、情報は蓄えて持っているだけではなく、周囲の人にも活用できる形にすることで価値が増します。日々扱う大量の情報を必要なもの・重要なものに絞ることで、効率よく利活用ができるようになります。
今回は情報整理や共有のポイントについて考えてみたいと思います。

情報の取捨選択

情報には誤っているものや正確性に欠けるものも含まれます。そのような情報は判断ミスや遠回りの原因になってしまうため、できるだけ事前に省きたいものです。
裏付けや真偽の確認にはインターネット検索、書籍、有識者へのヒアリングなどがありますが、残念ながらすべてが正しいものとは限りません。複数の方法を比較し、一番多いものや信頼している情報元が発信している情報と照らし合わせるとよいと思います。インターネット検索は、キーワードの入れ方などの検索テクニックを調べてみるのもコツです。
普段からニュースや話題のトピックスなど、様々な情報に触れることも大切です。それにより、正しい情報を見極める力が身に付いていくからです。
スピードが重視される状況では、裏付けが取れていない段階でもすぐに共有してしまった方がよい場合もありますので、場面によって裏付けが十分に取れていないことを付け加えて共有するのもよいと思います。

情報の分類、加工

筆者は情報を集めた時点でExcelやOneNote∗¹にすぐにメモするよう習慣化しています。そうして書き溜めた情報は自分だけの貴重なデータベースとなります。これらを自分で見返す程度であればツールの検索機能で十分ですが、人に共有したり分析に使用したりする場合は不十分な状態かと思います。最終的なアウトプットイメージや、どのように活用するかのイメージに合わせて情報を分類、加工するとよいでしょう。事実と主観を物理的に分けて整理することも、ポイントです。そうすることで、周囲の意思決定をしやすくする効果があると感じます。
最近では生成AI等にデータを読み込ませる場面もあるかと思います。そのようなツールを利用するときには機械が読み取りやすい形で整理してあげる必要があります。普段からデータをためる段階で意識して整理しておくとよいかもしれません。

情報の共有

整理した情報は積極的に共有し、ノウハウやナレッジの蓄積、生産性の向上、意思決定のスピードアップなどに活用できるとよいと思います。情報共有には様々なメリットがあります。鮮度も重要ですから、チャットやファイル共有などのツールをうまく使いこなして適切なタイミングで共有しましょう。
共有したい情報の中には、特定の誰か向けではなく発信する場合もあります。自分では当たり前だと思っていることも、他の人は知らない有益な情報であるときもあります。チームや組織内で自由に共有できる場所をひとつ作っておき、日常的に情報を共有しあう関係性ができていると理想的です。

おわりに

変化するスピードが早く常に状況が変わっていく今の時代の中で、情報は重要な武器となります。武器は持たないより持っていた方がよいですよね。この武器を使い、たとえ不確実性のある状況でも仮説を立てて前に進んでいくことが可能です。必要な情報を効率的に集め、利活用することで武器の威力が増すわけです。そして周囲の人と情報を共有しあい、さらにアップデートしていけたらと思います。

今回の内容が皆さんの活動に少しでもお役に立ちましたら幸いです。

∗¹:Excel、OneNoteは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。