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不要な定例会から有意義な定例会にするには

PJ活動お役立ちコラム
第132回 2023年6月6日
不要な定例会から有意義な定例会にするには

プロジェクト内でお客さまや協力会社と連携や情報共有を行うためには、定例会は欠かせないものです。定例会では各社の進捗や作業を進める過程で生じるリスク・課題を棚卸ししてプロジェクトの舵取りを行うことが多いですが、中には大勢の方の時間をいたずらに浪費し、PJの進展に寄与しない不要な定例会も存在します。
第2回(2020年12月8日、その会議必要ですか?)のコラムでは、必要な会議と不要な会議について取り上げて不要な会議の減らし方を紹介しましたが、本コラムでは、筆者の実際の経験から得た、定例会を有意義なものにする改善ポイントをいくつかご紹介します。
「不要な定例会」から「有意義な定例会」へと改善できるよう、少しでも皆さまのご参考になれば幸いです。

不要な定例会を生み出してしまう要因

プロジェクトの進捗管理をする上で欠かせない定例会ですが、不要な定例会の要因を筆者が担当したプロジェクトでの経験に基づいてまとめてみました。

  1. 定例会の目的とゴールを設定できていない
  2. 定例会で発生した質問に対し、とりあえず「確認します」で話が終わる
  3. アジェンダを設定していないため、会議の時間を惰性で延ばしてしまう
  4. 定例会が発言しやすい場ではなかった

上記の要因から、プロジェクトを進めるための定例会ではなく、ただ関係者が集まる場になってしまい、定例会が作業を滞らせてしまいます。
要因「1」については、なぜ定例会をやるのか、確定したい事項は何かなどを定めておかないと、無駄な時間を浪費してしまうことになります。
また、要因「2」「3」はプロジェクトを進めていく中で発生したリスクを定例会前にアジェンダなどで参加者に情報を事前共有していなかったため、参加者が準備不足のため、質問を投げかけられても回答できない状態を引き起こします。
要因「4」は筆者が過去に参画したPJで起こったことですが、定例会の進捗確認において、完了予定日を過ぎているタスクが未着手であるという報告が繰り返されていました。定例会内でそのことについて担当者や第三者からも発言がなく、原因を特定せずに終わっていました。担当者は不明点を持っていましたが、それを確認することなく次回の定例会を迎えてしまう状況でした。

有意義な定例会にしていくには

定例会を有意義なものにするためには、まず定例会の目的を明確にすることと、参加者が充分な準備をして定例会に臨むことが必要です。
筆者が担当したPJもいわゆる「不要な定例会」をしていたので、同僚から6つのアドバイスをもらい実践してみました。

会議前

  • アジェンダの内容にふさわしい参加者の出席を促す
  • 会議の主催者は、事前にアジェンダを展開する
  • 会議資料を前日までに配る、読んでおいていただく
  • 参加者は、会議開催前にアジェンダの内容と参加者を確認する

会議中

  • アクションアイテムが発生したとき、いつまでに、だれが、何をやるかを明確にする

会議後

  • 常日頃からPJ関係者とコミュニケーションを取る

上記のアドバイスを実践することで定例会を進めやすくなり、会議の無駄な時間がなくなりました。さらにコミュニケーションにより互いの状況を把握することでリスクが見えやすくなりました。

さいごに

今回は、筆者の経験を踏まえて有意義な定例会にするための改善案をご紹介しました。
皆さまの中には、プロジェクトを順調に進めるために苦慮されている方もいらっしゃるかと思います。
本コラムが、そのような悩みを抱えている方々やPJサポートする周りの皆さまのご参考になりましたら幸いです。