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終わらない会議の共通点
PJ活動お役立ちコラム
第46回 2021年10月12日
終わらない会議の共通点
会議が終了予定時間になっても終わらない。
5分、10分ならまだしも、30分、1時間経っても終わる気配がない。
皆さんも以前からこのようなことを聞いたり、実際にそのような会議に参加したことありませんか。
その対策として、会議開催者はタイムマネジメントをしっかり行うことで改善し会議を効率的に行っているかと思います。しかしそれでも、相変わらず議論が白熱して結論にたどり着けず、結局多くの時間を割いてしまうことはないでしょうか。
なぜ終わらない?
過去に参加した、とあるサービス開発PJの会議でのことです。まだ会議に慣れていないメンバーが進行役を務めていましたが、このPJではたびたび会議が長引くため、タイムマネジメントを意識するようにしました。具体的には、アジェンダと各議題の予定時間、および会議資料を事前に共有するという基本的なことでした。
また会議中も進行役が時間を意識するような発言を行うなどすることで会議時間の改善が見られたのです。実際に皆さんも会議を効率的に進める手段としてこのようなことを取り組まれているかと思います。
しかし、サービス仕様など合意を取る目的の会議では、いつも予定通りに会議が終わらず、結果、長時間にわたる会議となっていました。
何がいけなかったのか。この会議には、普段の会議には参加していないメンバーも複数含まれ、それぞれが異なった意見を発していました。もちろん会議で様々な意見が出るのは良いことですが、発散する、横道にそれる、といったことの繰り返しでした。議論の詳細は伏せますが、ターゲットはこれで良いのか、そもそもコンセプトについて十分検討したのか、といったような議論が続いている状況でした。
タイムマネジメントの実践
会議を時間通りに終わらせるコツとして、まず思い浮かぶのは冒頭から触れている「タイムマネジメント」でしょう。あらためてここで整理すると以下のようなものがあげられます。
- アジェンダと各議題の予定時間を共有し参加者に時間を意識してもらう。
- 会議資料を事前に共有し目を通しておいてもらう。
- 会議中に進行役は、参加者に時間を意識してもらうよう発言をしながら進行する。
- 議題から話が脱線したら進行役は軌道修正する。
他にもコツはありますが、これらだけでも実際に取り組まれている方なら、効果があることを実感しているかもしれません。しかし今回取り上げた会議ではこれだけでは足りなかったのです。では他に何が必要だったのでしょうか。
会議の目的は?
第2回のコラム「その会議必要ですか?」でも触れていますが、「会議」とひとことで言っても、いくつかの種類に分けられます。主なものとして、以下があることをご承知の方も多いかと思います。
- 情報伝達(共有):報告や連絡など情報の共有を目的としたもの
- アイデア出し:ブレーンストーミングでアイデアを出し合うことを目的としたもの
- 意思決定:やるべきことの意思決定・合意を目的としたもの
今回取り上げた会議は上記種類のうち、意思決定に当たります。しかし実際には議論が発散しアイデア出しのような状況になって、本来の目的にたどり着くのに時間を要していたのです。つまり、普段から会議に参加しているメンバーは承知済みであっても、その他のメンバーには、会議の目的やゴールは何なのか正しく共有されていなかったため発散し、タイムマネジメントだけでは解決できなかったのです。
その後の会議でこの進行役は、タイムマネジメントともに、会議目的の共有として以下を実践することで改善し、会議の進行も徐々に熟達していきました。
- 会議の目的とゴールを共有する(会議資料にも落とし込む)。
- すでに決定している事項については、合意済みとして覆さないように周知する。
- 事前に合意が必要なものはあらかじめ議論しておく。
おわりに
今回は会議の効率化として、タイムマネジメントと会議目的の共有の必要性についてお話ししました。
どちらも基本なことではありますが、会議の進行に慣れていない、自分が参加している会議が非効率、などと感じたら、どちらか一方もしくはどちらも欠けていないか振り返ってみてはどうでしょう。
今回の内容がみなさんの活動に少しでもお役に立ちましたら幸いです。