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誤解を生まないコミュニケーションを取るためには?
PJ活動お役立ちコラム
第183回 2024年7月23日
誤解を生まないコミュニケーションを取るためには?

プロジェクト(以下PJ)を円滑に進めるには、チーム内での良好なコミュニケーションが不可欠です。PJで発生した課題やAI(アクションアイテム)は、
定例会等のコミュニケーションを通じて対処・管理していきます。
しかし、コミュニケーションの取り方によっては誤解が生じる場合もあります。
皆さんは「自分の意見が誤った解釈で相手に認識されてしまう」といった経験はないでしょうか。本コラムでは意思を伝えるために最も有効な手段であるコミュニケーションにおいてなぜ誤解が生じてしまうのか、その原因と解決策について考えてみたいと思います。
なぜ誤解が生まれるのか
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前提条件の違いによる誤解
PJでのコミュニケーション方法を思い返してみると、そのPJの要件定義、課題管理、会議のアジェンダ等、共通の情報に基づいてチームメンバとコミュニケーションを取っています。この状況下で誤解を生みやすい条件として、要件が固まっていなかったり、チームメンバがPJの情報をどれほど把握しているかを考慮せずに自分の意見やPJを独断で進めようとする傾向があります。これはチームメンバと自分は前提条件に対して等しく理解をしているだろうという「認知のバイアス」から来ているものと考えられます。
こういった認識のズレを早い段階で解消しておかないと、チーム内で言葉の定義や課題の問題点を正しく理解せず、PJが進行するため、誤解が大きくなってしまいます。 -
会議中の抽象的な発言
誤解を生みやすい人は、発言内容があいまいな場合にも誤解を生じることがあります。「とりあえず」や「一応」等の抽象的な表現を不用意に多用してしまうと、チームメンバは不完全な情報や発言だけで状況を判断せざるを得ない状況になるため、メンバ間で解釈が異なり、不安まで抱えさせてしまうことになります。 -
ファシリテーションが機能していない
コミュニケーションとは、前提として発言者と受け手の相互理解によって成り立ちます。
誤解を生みやすい人は、相手の意見や疑問を無視したり、自分の主張を押し付けたりする傾向があります。意見を正確に伝えずにそそくさと話を進めてしまうので、相手は理解から置いて行かれてしまうのです。
筆者の経験では、業務上役職が高いかつ経験豊富なベテランの方とコミュニケーションを取る機会が多いため、「そんなことわざわざ説明しなくても理解していただけるだろう」と思い込んで話を進めていたことがありました。ところが、前提条件の理解が異なっていたこともあり。認識の齟齬が生じてしまいました。相互理解を失念していたと改めて反省しました。
誤解を生まないために気を付けたいこと
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わかりやすい表現を使う:受け手が理解しやすいように、明確で簡潔な言葉を使います。例えば、数字や固有名詞を正確に使う
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誤字脱字がないようにする:共有資料やアジェンダに誤字脱字があると、受け手が誤解する可能性があります。事前にメンバへレビューを依頼するとよいでしょう。
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相手の前提レベルに合わせた説明をする:受け手の知識レベルに応じて、適切な言葉を使って説明します。受け手がPJの途中で参加したのであれば、これまでの背景を説明したり、必要な情報を共有する等認識の齟齬を最小限にする工夫が必要です。
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話し方に注意する:早口にならず、ゆっくりと話します。
感情に任せて話すとメンバの理解を阻害してしまう可能性があるため、冷静かつ論理的に対応しましょう。 -
質問しやすい環境を整える:会議の場では、メンバに質問が無いか、適度に声掛けをして確認が漏れないように進めると良いでしょう。
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コミュニケーション履歴を残す:後からでも確認できるように、コミュニケーションの履歴を残します。例として、会議内容の録音や議事メモを取る等、相互で確認が取れるようになるため、誤解を防ぐことができます。
これらの点に注意してコミュニケーションを取ることで、受け手の誤解を軽減できると思います。受け手の反応を確認し、必要に応じて説明を追加することで受け手が理解しやすくなるでしょう。
最後に
本コラムでは誤解を生まないコミュニケーションについて執筆いたしました。
皆様が自身のコミュニケーションに対して自信を持てなくなった際に、
今回の内容がお役に立ちましたら幸いです。
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