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「伝える」と「伝わる」を意識してコミュニケーション力を向上

PJ活動お役立ちコラム
第152回 2023年10月31日
「伝える」と「伝わる」を意識してコミュニケーション力を向上

はじめに

みなさんは、お客様への提案やメンバーとのチームミーティング、友人との会話の中などで、伝えたつもりが相手に伝わっていないといった経験はありませんか?
ここ最近仕事をしている中で、「伝える」と「伝わる」について改めて考えさせられることがありました。「伝える」と「伝わる」を意識することで、話がスムーズに進むだけでなく、コミュニケーション力や人間関係の向上につながると筆者は考えます。
そこで今回は、「伝える」と「伝わる」の違いについて考えてみたいと思います。

「伝える」と「伝わる」の違い

自分の考えや想いを他人に伝えるとき、100%正確に伝えることや、他人の意図を100%汲み取ることは、とても難しいことですよね。「伝える」と「伝わる」、一文字違いで似ていますが、筆者は全く違うものと考えています。
「伝える」と「伝わる」の違いを理解していないと、相手と認識のズレが生じたり、問題を引き起こしたりします。そこで、「伝える」と「伝わる」の違いについて考えてみました。

■「伝える」とは

  • 自分側からの一方向
  • 発信者側からの自分目線
  • 相手に聞く態度ができていなくても、相手の耳に届けば伝えた状態 など

「伝える」とは、自分の考えや物事を一方的に相手へ受け渡すことです。主語は「自分」であり、相手はその情報を受け取っただけの状態です。一方的なコミュニケーションのため、相手が聞く態度ができていなくても相手の耳にさえ届けば伝えた状態になり、それを受け取ったかどうかは関係ありません。そのため、相手に自分の伝えたいことが伝わらないということがよくあります。

■「伝わる」とは

  • 自分と相手、双方向でのアクションが必要
  • 相手の状況や理解に合わせる
  • 自分の伝えたいことがきちんと相手に理解を得られている状態 など

「伝わる」とは、自分の伝えたいことが相手に理解されている状態です。自分の理解と相手の理解がイコールの状態ともいえます。自分が伝えたいことを、相手の状況や理解に合わせて、適切な言葉や表現に置き換える必要があります。
また「伝わる」には、相手が聞く耳を持ってくれるように、話し方や言葉使いを工夫するなど、相手への思いやりも重要です。

「伝える」と「伝わる」を理解しコミュニケーション力を高める

「伝える」と「伝わる」の違いを理解し意識することで、コミュニケーション力を高められると考えます。
具体的には、相手の立場や状況を考慮して、わかりやすい言葉で伝えることです。そうすることで自分の伝えたいことが抵抗なく受け入れられ、相手も理解しやすくなります。
また、自分だけ話をするのではなく、相手の話をしっかりと聞くことも重要です。話をしている相手の表情や態度、声のトーンなどに気を配り相手の話を真剣に聞くことで、相手も自分を受け入れやすくなり、相手との信頼関係を築き、またその協力関係を維持できます。

さいごに

今回は、「伝える」と「伝わる」の違いと、コミュニケーション力を高めるためのポイントについて筆者の考えをご紹介しました。
どんなに素晴らしい提案や内容でも、相手に伝わらなければ意味が無く、自己満足で終わってしまいます。上手に自分が話すことよりも、相手に何を伝えたいかを明確にし、相手の心に言葉が届くことをゴールにするといいと思います。
今回の筆者の考えが皆さまの活動のご参考になれば幸いです。