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議事録作成のツボ

PJ活動お役立ちコラム
第146回 2023年9月19日
議事録作成のツボ

会議後に必要なものといえば議事録。議事録作成は大変な作業だと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。筆者の周囲でも、議事録の作成に苦労しているという話をよく耳にしています。
「議事録は、言った言わないのトラブルから自分を守るためのものだから、積極的に記録を残しなさい」と過去に教わっていたため、筆者は議事録を作成することにあまり苦労を感じていませんが、最近は専門的な内容で議事録作成にも時間が必要な機会が増えているため、議事録を作成するうえで筆者が心掛けているポイントについてご紹介します。

1. 会議前のポイント

議事録は会議中にメモを取って、会議後に作成するのでは?と思う方がいらっしゃるかもしれません。会議前に準備をしておくことで、会議中や会議後の負荷を軽減できます。

フォーマットを準備する

規定のフォーマットが使いにくい場合には、自分用のフォーマットを準備しておくことで情報の整理がしやすくなります。筆者の場合、議事録でよく使う項目を書き出しして、罫線で区切ったテキストファイルを使用しています。
(項目例)

  • 件名
  • 日時、場所
  • 議事録作成者(自分の名前を記入しておく)
  • 会議参加者
  • 会議の目的
  • 前回アクションアイテム
  • 議事
  • アクションアイテム
  • 次回予定

取得可能な情報を記入する

会議の通知メールや事前配布資料から読み取れる内容を事前に記入しておくことで、会議後の作業を減らせます。また、事前に会議の内容をインプットできるため、会議中に専門用語が現れても動揺せずに対応できます。
議事録でよく使う項目では、太字で示す項目は事前に情報を取得できます。

  • 事前に取得:フォーマットに記入済
    「議事録作成者」
  • 事前に取得:会議通知メールや予定表など
     「件名」「日時、場所」「会議参加者」「会議の目的」「次回予定」
  • 事前に取得:前回議事録
     「前回アクションアイテム」
  • 会議中に記入
     「議事」「アクションアイテム」

事前配布資料の見出しやページ番号などを「議事」に転記しておくと、会議中に入力する手間を減らせます。

前回アクションアイテムを確認する(継続開催されている会議の場合)

会議前に確認しておくことで、会議中の確認漏れを防げます。また、期日が未来日の場合には、事前に「アクションアイテム」に記載しておくことで、アクションアイテムから漏れてしまうことを防げます。

2. 会議中のポイント

会議内容のメモを取ること以外のポイントについてご紹介します。

開始時間、終了時間を記録する

会議終了が延びた場合、議事録を作成する段階になると終了時刻を忘れてしまうことがあるため、開始・終了時刻を記録しておくことをおすすめします。

話題が変化したタイミングで区切り線を入れる

筆者は「-」を複数入力したものを単語登録して、区切り線として使用しています。会議後は区切り線の単位で整理していけば、議事録として整理できるため、会議内容のメモ全体を見て整理するよりも効率的に作業を進められます。

3. 会議後のポイント

会議前・会議中のポイントを押さえていれば、議事とアクションアイテムを整理して、正式な議事録フォーマットに整えることで議事録が完成します。

会議中に取ったメモは残す

会議中に挿入した区切り線の単位で内容を整理する際、見出しを付けて整理しています。別の場所で議論された内容がある場合には、同じ見出し配下に移動して、最終的に関係者が分かりやすい順番に並び変えます。

区切り線の単位で見出しを付ける

会議中の記憶を思い出せるよう、会議中に取ったメモは直接編集せずにコピーを作成して、コピーしたファイルを編集しています。

社内には「なるはや」で展開する

人間は翌日には記憶の約75%を忘れてしまうといわれています。社内には早急に共有して、内容を確認してもらうことをおすすめします。
議事録作成時に曖昧な部分が残った場合や、うまく整理できなかった場合でも、確認ポイントを示すことで、記憶が残っているメンバーにフォローしてもらうことも可能になります。

終わりに

最近は音声認識技術を活用することで、録音データから議事録作成を効率化するサービスが増えてきているようです。また、話題の対話型生成AIを利用して、テキスト形式で保存したメールデータや資料などから、議事録フォーマットの項目にあわせた情報を抽出することも可能です。
議事録は定型的な要素(会議に関わる情報)と定型外の要素(会議中の議事)で構成されています。定型的な要素に関わる作業は効率化を進め、会議内容を理解したうえで発言内容を読み解くことへの時間を増やすことで、会議の品質を向上させることに貢献できればと思います。今回の内容が皆様の活動に少しでもお役に立ちましたら幸いです。