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『コミュニケーション』という“最強の武器”

PJ活動お役立ちコラム
第143回 2023年8月29日
『コミュニケーション』という“最強の武器”

コロナが流行し、テレワークという形態が普及しました。筆者は新卒で入社して2年が経ちますが、テレワークによる会話の少なさを身に染みて感じています。また、筆者は対面せずに相手の声色や態度等からどういった状況かを察して、情報提供や対応依頼をかけるという難しさに直面しています。
しかし、このような状況だからこそ、コミュニケーションを工夫する力、推進する力は「最強の武器」です。この武器を習得すれば「アジリティ」が向上すると考えています。

アジリティとは、「組織の運営において状況変化に応じてスピーディーに対応できる機敏性」のことです。コミュニケーションが上手な人は関係者から正しく情報を入手し、状況を理解することができます。また、入手した情報を分析して次のアクションを考え、適切な行動を起こすことが可能です。

業務の上で大変重要な「情報」の収集において、「コミュニケーション」は必要であり、コミュニケーションを得意とする人は、優位に交渉を進めることが可能だと思います。
今回は、筆者が業務を通して学んだ『コミュニケーションの”大切さ”と”テクニック”』について整理してみました。

コミュニケーションの“大切さ”

業務の上で、コミュニケーションは情報収集において必要です。また、コミュニケーションは”関係性の構築”という営みも含んでいます。
会話を通して、『この人はこの言い方を嫌がるな』『この人は業務が忙しいから短時間のやり取りを好むな』といった相手の特徴を掴みながら、コミュニケーションの取り方を変えて対応します。そうしていく内に『この人は様々な考慮をしてくれる人だ』『信頼できる』という関係性を構築できます。このような関係性を構築していると、後々さまざまな恩恵が付いてくるでしょう。
「相手を思いやる気持ち」が大変重要な要素であると考えます。これは、相手の機嫌を損ねないようにしているだけではなく、あくまで情報収集や対応依頼を迅速かつ円滑に進めるための工夫ということを筆者は念頭に置いています。

コミュニケーションコストのかけ方には、相手との関係性が薄いときは特に細心の注意を払って取り組む必要があります。イニシャルコストを十分にかけることで、後々無駄なコストを削ぎ落したコミュニケーションが可能になるでしょう。

コミュニケーションの“テクニック”

先述したように、コミュニケーションは『情報収集』や『関係性の構築』において最も有効な手段の一つです。そこで、具体的にはどういった点に注意を払うべきかに着目したいと思います。
例えば、その人のSOWだからと言って何の考慮もせずに会話を持ち掛けると、無駄なコストが発生します。なぜなら、相手は『人間』だからです。
『〇〇を教えてください。』と端的に聞いても、相手は機械ではないので素直に答えてくれないことがあります。『なぜその質問をするのか。』『資料を見れば理解できるのでは。』と自分の時間を取られることを避けようとする方も多いのではないでしょうか。
筆者は『相手は“友達”ではない』ということを肝に銘じています。業務上では情報を整理した上で、具体的にどんな情報がどういう目的でほしいのかを明確に示すようにしています。無駄なコミュニケーションだと思われないためにも、下記の点に注意するべきと考えています。
〇【結論から伝える】
 何を知りたいのか。何をしてほしいのか。
 会話の目的を最初に伝えることで、命題が明確になる。
〇【背景を伝える】
 なぜこの会話が生まれているのか。
 背景を伝えると、相手がどういう回答の仕方をすればよいのかが明確になる。
〇【情報はあらかじめ収集しておく】
 必要な情報が記載されている資料があればあらかじめ情報を収集し、確認しておく。
 事前の情報収集でコミュニケーションを一段深いところから始めることができ、
 円滑な会話を可能にする。

コミュニケーション不足のこの時代に

テレワークが中心になった現代では、相手の様子を物理的に知ることは不可能に近く、通話を一本するにも勇気がいる行動であると筆者は感じております。しかし、そんな状況だからこそ、コミュニケーションを武器として適切に情報収集を行い、かつ相手と良好な関係性を構築できると、円滑な業務を行うことができると思います。

本コラムが、コミュニケーションについて今一度見直しをかけるきっかけとなれば幸いです。