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第二の脳としてメモを活用するためのポイント
PJ活動お役立ちコラム
第133回 2023年6月13日
第二の脳としてメモを活用するためのポイント

新人の頃、メモを取るよう先輩から教わった方も多いと思います。その場で共有するメモは走り書きのままでも問題ありませんが、後で見返すために作成するメモも多いと思います。皆さんは、作成したメモを見返すときに情報をうまく引き出せていますか?
筆者はデジタルでメモを作成していますが、見返すときがきても情報をうまく探し出せず、書き留めた情報がメモの山から出てこないことがしばしばありました。
せっかく記録したメモですから、必要なときに素早く情報を引き出し、第二の脳として活用したいですよね。今回は、筆者の苦労をもとにメモから情報をうまく探し出すための「3つのポイント」をご紹介します。
ポイント1:格納場所、管理ルールを決める
管理するためのストレスをなくすため、筆者は下記のルールで運用しています。
- メモを格納するフォルダは1か所に決め、フォルダを探す手間を省く
- ファイル数が増えすぎないよう、月単位で管理して、毎日追記する
- ファイル名を考える必要がないよう、ファイル名は年月とする
- 各メモの書き出しにキーワードを付ける
- 書き留めたメモは元の形で残す。議事録など共有が必要な場合は、メモからコピーして清書する
ポイント2:再利用しやすい状態にする
メモを作成できるアプリケーションは、PC・スマートフォンを問わず様々なものがありますが、アプリケーション特有の機能に依存すると、別フォーマットへの移行が困難となるリスクもあります。
そこで筆者は、メモはテキスト形式で作成・管理し、必要に応じてアプリケーションにコピーしています。
ポイント3:検索しやすい状態にする
第二の脳としてメモを活用するためには、このポイントが最も重要です。過去の記憶を思い出す際、皆さんは何をきっかけにしていますか?
筆者は、下記がきっかけになることが多いです。
- yyyy年m月頃など、イベントがあった時期の日付
- 顧客名やイベント名(●●会議など)
- 打合せでの発言者名
これらのきっかけとなる要素で検索できるよう「タイムスタンプ」と「キーワード」をメモに入れるようにしています。
タイムスタンプ(メモした日時)を記録する
これはメモ活用に関してよく使われる方法ですが、書き出しと末尾(打合せの場合は必須)にタイムスタンプを挿入します。必ず挿入するものなので、筆者は定型句として登録しています。アプリケーションによってはタイムスタンプを挿入する機能がありますし、日本語入力システムによっては「きょう」「いま」などを日時に変換できる機能があります。ご自身の環境をご確認のうえ、これらの機能をご活用ください。
なお、タイムスタンプだけでは検索の際に不要な情報がヒットする可能性があるため、記号で囲むなど、通常の記述とは区別することをおすすめします。
キーワードを付与する
キーワードを考えることが手間なのでは?という疑問があるかと思いますが、思い出すきっかけとなるものであれば何でもよく、「キー『ワード』」である必要はないと思います。
筆者は、顧客名やイベント名、ポイントとなる発言者名を「キーワード」として入れておき、後から検索できるようにしています。
タイムスタンプ同様、検索の際に不要な情報がヒットしないよう、キーワードを示す記号を決めておくことをおすすめします(凝った仕組みにすると維持が大変なので、必ず#を付ける、[ ]で囲むなどのシンプルな方法でよいと思います)。
メモから情報を引き出す
筆者は、検索語句に日付やキーワード(フォーマットや付与する記号は統一)を指定して、テキストエディタのグローバル検索(grep)機能でメモフォルダ全体を検索しています。日本語の検索に完全に対応できないアプリケーションもあるため、キーワードは半角の英数記号としておくのがよいかもしれません。
近い将来、AIにより検索とその結果が自動で整理されるようになれば、検索の工夫すら必要なくなるかもしれませんが…。
さいごに
今回は、筆者が心掛けている3つのポイントをご紹介しましたが、改善の余地はまだあると思っています。ただし工夫しすぎると維持が大変なので、あくまでメモはアウトプットのための道具と割り切り、手間を掛けずに運用することのバランスを考慮して、現在の運用としています。
せっかく記録したメモですから、必要なときに素早く情報を引き出すことで、アウトプット作成の効率化にも繋がると思います。
今回の内容を参考に、メモ活用を考えるきっかけとしていただければ幸いです。