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「正確性」と「スピード」、どっちが重要?
PJ活動お役立ちコラム
第126回 2023年4月25日
「正確性」と「スピード」、どっちが重要?

毎日多くの業務を抱えながら、新たなことに挑戦し続けないと生き残れない世の中で工数破綻している人を多く見かけます。筆者自身もその一人で、ToDoリストを作り、トラブル案件、上司やお客様からの急ぎの仕事など優先度が高い業務から順に取り掛かっていました。ただ、このような進め方だと、優先度が高く納期に余裕がある業務ほどギリギリまで放置してしまい、期日前夜の遅い時間まで資料作成をする日々が続いていました。
ある日、ToDoリスト作りと優先順位の整理が面倒だという理由から、「すぐ対応」に切り替えたことをきっかけに、スピードに重きを置いて業務を進めるようになり、その結果工数破綻から解消され定時で退社できるようになりました。
今回は筆者の体験をもとに、その対応方法をご紹介します。
簡単な依頼は納期が先でもすぐ対応
各種資料の更新、申請手続きなど、日常業務の大半は依頼内容を把握してしまえば、作業する時間はあまり掛からないような業務が多いのではないでしょうか?
これらの業務は対応期限に余裕があるからといって後回しにすると、対応時にもう一度内容を確認する必要があるため、優先度が低くても依頼を受けたときに済ませてしまった方が効率的です。
納期よりも前倒しで対応
依頼者側の立場で考えると、早めに提出されれば依頼者側の作業時間が増えることになるため、仮に入力間違いなど不測の事態が起こっても、対応する時間が生まれます。逆にギリギリまで回答がないと、不測の事態に対応できない恐れがあります。リマインド対応など、依頼者に余計な手間を与えてしまうことになります。
納期の記載がない場合は回答予定日をすぐに連絡
提出期日が決まっていない案件を放置するのが最も危険です。依頼者は今すぐに回答が欲しいといった感覚で依頼しているかもしれないので、すぐに対応できない場合は「〇月〇日を目途にご回答します」と連絡するようにしました。これによって依頼者との感覚のズレを確認できる上に、自ら期日を設けることで限られた時間に集中して対応することになり、ダラダラと対応するより効率的です。
事前リサーチは進めながら実施
これまでは、お客様が求める提案を目指して、提出期限ギリギリまで時間を掛けて情報収集を行い提案することが重要だと考えていました。ただ、このやり方だと情報収集に時間が掛かるうえ、その情報の整理にさらに時間掛かることになってしまいます。お客様からは「納期ギリギリまで時間を掛けてこの程度の提案?」といった反応で、とてもがっかりした経験もあります。時間を掛けることがイコール良い提案になるとは限らないのです。
そこで、まずは動かしながら必要な情報をリサーチする方法に変更しました。更にお客様には70点レベルの提案内容をもとに、依頼の翌日に連絡して相談してみたり、段階的に提案する方法に変更した結果、依頼者の要望することを収集しながら提案内容を変更することができるようになり、無駄なリサーチ時間が削減でき、勝率もだいぶ上がりました。
困難な依頼はチームメンバや外部リソースを活用
経験が浅い業務への対応は、リサーチも重要ですが、チームメンバや外部リソースに任せてしまった方が良いことがあります。初回は勉強だと思い、自分の役割の業務をしながらナレッジを吸収して、次に活かせば良いのです。ここで重要なことは、いざという時のためにチームメンバの業務内容や得意領域、ほかのメンバから人気の高い外部リソースや事例などの情報を収集しておくことです。このような情報の収集と、いざというときには他者に任せるという判断も、業務スピードを高めるために重要です。
さいごに
最近はTeamsチャットで業務依頼の連絡をいただくケースが増えてきました。E-Mailに比べると気軽に連絡できるツールのため、細かな業務依頼が増えていて、一度見落とすと情報が流れてしまって見つけるのに苦労すことがよくあります。また、在宅ワークが中心となり直接会話ができない仕事環境の中、限られた情報で業務をこなしていく必要があります。このような様々な変化の中で膨大な仕事を処理するには、自分のやり方を日々アップデートしていく必要があるのではないでしょうか。今回は工数破綻を解消するための方法を、筆者の経験をもとにご紹介しました。
今回の内容が皆さんの活動に少しでもお役に立ちましたら幸いです。