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仕事の未来について考える
PJ活動お役立ちコラム
第121回 2023年3月21日
仕事の未来について考える

今回は、「仕事の未来について考える」というテーマでお話したいと思います。筆者を含め、多くのビジネスパーソンは、日々の業務に忙しくされていることと存じます。特に多くの企業では年度が切り替わるタイミングである3月や4月は、何かと日常業務に埋没せざるを得ない状況です。
今回はそんな多忙な読者の皆さんの気分転換の一助となれば、との思いから少し遠い未来について思いを馳せてみたいと思います。加えて、だらだらと長く書くことを控え、皆さんの仕事の未来や将来像を考えるきっかけになることを目的に論点だけを簡潔に記載したいと思います。
今の仕事は10年後も存在するか
日本国内においては少子・高齢化が進み、生産年齢人口の減少に歯止めがかからず、年々深刻な状況になっていることはご承知のことと存じます。加えて、DX化(デジタルトランスフォーメーション)の進展や成功企業の事例についても、欧米諸国に加え、アジアやインド、アフリカ諸国などと比べても極めて少ない状況です。こうした日本固有の背景により、すでに人が対応しなくても処理できる仕事を依然として人が対応しているのが日本の実情だと認識しています。
しかし、世界的にテクノロジーが進化し、DX化の国内成功事例も段階的に増えてくるであろう状況下においては、日本も遅ればせながら業務の自動化(デジタライゼーション)への進化を皮切りに、顧客体験の変革をも伴う新たなビジネスモデルの構築(トランスフォーメーション)のほうも進展してくるものと考えます。国内外で事例が増える(=リファレンスが増える)ことになるため、比較的やりやすくなると考えるからです。
このことがこの先5年、10年という期間の中で、劇的に起こり得ることだと考えます。その時、現在の我々の日々の仕事はどのような形で残っているでしょうか。あるいは、まったく形を変えたものになっているでしょうか。これが論点の一つ目です。
人手が足りなければ、工数を海外から買うか、自前の工夫でやるしかない
日本においては言語的な問題もあり、海外人材との連携は、他国と比べて組みづらいと思われる場合が多く、海外の優秀な技術者も日本で働くことに難色を示す場合が多い、という記事を読んだことがあります。しかし、この問題に踏み込むと、日本の英語教育の問題に直結するため、ここでは深堀することを避け、単に二つ目の論点として提示するに留めます。
日本人の誰もが海外の人々と自由にコミュニケーションできない今の日本の英語教育はどのように変えていくべきか、という大変重たいテーマです。
翻って自前で何とかするには、先述のDX化やAI化を進めるしかありません。不幸中の幸いではありますが、昨今のコロナ禍の期間を通じて、業務のデジタル化は多くの企業で進められたとのニュースもあります。皆さんの企業ではいかがでしょうか。アナログな業務をデジタル処理することは、テクノロジーの要素が強く、比較的検討や採用はしやすいテーマかと思います。しかし、この段階に留まることはできず、デジタル化で多くの工数を削減・効率化した後の雇用維持の問題やリスキリングの問題を避けることはできないと考えます。
人材戦略やキャリア戦略と言えば大袈裟ですが、要は自分の将来をどうするか、どんなことで社会の役に立っていくか、というシンプルかつ重要な問題です。これが第三の論点です。
加えて、最重要になるのが、トランスフォーメーション(業務の変革による新たなビジネスモデルの構築に伴う顧客体験と価値の向上)だと考えます。これが最難関の課題であり、多くの企業が悩ましく感じるポイントだと思います。筆者の所属する組織でも最大の難所と感じており、デジタライゼーション×トランスフォーメーションでどんな未来を描くのか日々頭を悩ませています。これが第四の論点です。
この問題がなぜ難しく、多くの企業で目覚ましい成果を出せていないかと言えば、今は誰の目にも見えていない【未来の姿を構想する】必要があるからだと思っています。ゼロからの構想力、このスキルが大きく関わっているからだと思います。
今回は論点の整理と提示までに留めます。皆さんの将来像を考え、未来の事業のあり方を描くきっかけとなれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。