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一年目に学ぶこと、十数年後に学ぶこと
PJ活動お役立ちコラム
第118回 2023年2月28日
一年目に学ぶこと、十数年後に学ぶこと

2022年度も残り約1ヵ月となりました。
読者の皆さんは、年度末に向けお忙しい日々を過ごしているのではないでしょうか。
今回は、本年度を振り返り、筆者が痛感したことをお伝えします。
作業者から抜け出せない
今回のコラム担当の筆者はコンサルティング業務に携わっていますが、この半年余り、これまでに経験のない領域に関わることになりました。日々、様々な資料を作成している中で、先輩から下記のようなコメントをもらうことがありました。
- 全体像がわかりづらいな
- これって、何のためにやるの?
- 結局何が言いたいのかな?
このように言われる時は抽象化ができていないので、視座を上げて考えなおす必要がありますが、自分だけでは解決できず、上司に相談しながら資料を作り上げました。
上司からのアドバイスの中で、「抽象化することはコンサルタントとしての基本行動です。抽象化に限らず、基本行動ができないと、作業者からの脱却はできない。」と言われたことが心に強く残りました。
『作業者からの脱却』は、筆者自身の目指すべき姿の一つとして掲げており、下期から仕事の仕方を変えようとしていました。しかしながら、気が付くと目の前のタスクに追われ、視座はどんどん低くなり、できていたこともできなくなっている状態に陥っていました。
筆者を救ったのは・・・
自分の現状に頭を抱えていた時に、知人から1冊の本を紹介されました。
アクセンチュア出身の大石哲之氏が書いた本です。
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著者:大石哲之
書名:コンサル一年目が学ぶこと
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
発行年:2014年7月
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タイトルは「コンサル一年目が学ぶこと」ですが、職業や業界を問わず、15年後にも役立つ普遍的なスキルを社会人一年目で学ぶ基礎的なレベルから理解できるような内容です。また、各界で活躍しているコンサル出身の方々にヒアリングした内容が含まれおり、実践で活かせるという仮説をもとに説明されています。
筆者は初めて読んだときに、「もっと早くこの本に出会いたかった!」と思いました。
脱客への第一歩
この本は、話す技術、思考術、デスクワーク術、ビジネスマインドの4章で構成されており、仕事の進め方や上司やお客様とのコミュニケーションをとるうえで大事なことが書かれています。筆者が苦手とするロジカルシンキングについての記述もわかりやすく、1回読んだだけでも、自分はできていると思い込んでいたことに気づくことができました。
また、社会人一年目に学んだことを十数年後に学び直すことの重要性を感じました。
そこで筆者は『作業者からの脱却』を図るため、今後はこの本を定期的に読み返し、自分の業務を振り返ることで、コンサルタントとしての基礎力を身に着けているか(=基本行動ができているか)を確認することにしました。
1月から取り組み始めたので、まだ結果として表れていませんが、この本をツールの一つとして活用することで、作業者脱却への第一歩を踏み出せたと感じています。
おわりに
若手のみならず中堅の皆さんも是非一度、この本を読んでみてはいかがでしょうか。
また、一度読んだら終わりではなく、プロジェクトの合間などに定期的に読み返すことで新たな気づきが得られるのではないでしょうか。
今回の内容が皆さんの活動に少しでもお役に立ちましたら幸いです。