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日本の職場に不足しているものは?
PJ活動お役立ちコラム
第113回 2023年1月24日
日本の職場に不足しているものは?

日本の職場では、真面目な雰囲気で冗談や遊び心が入り込む余地があまりなく、生真面目でいることが美徳とされるような風潮があります。
そのため、家族や友人には陽気な雰囲気で接しているが、職場では真面目に過ごし、発言のタイミングに戸惑いながら結局は口を閉ざしてしまう方が多いのかもしれません。
このような状態から、日本の職場は影響力/信頼感/創造性/レジリエンスが不足しているという声もあります。
今回は、上記のような日本の職場の課題に対してヒントとなる本をご紹介いたします。
本書は「ユーモア」について論じており、人生と仕事において「ユーモア」が重要で、これを活用することでよりよい人生が送れることを説明しています。
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著者:ジェニファー・アーカー/ナオミ・バグドナス
訳者:神崎 朗子
書名:ユーモアは最強の武器である
発行所:東洋経済新報社
発行年:2022年9月
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「そうは言ってもユーモアにはセンスが必要だろうし、真面目な職場でユーモアを発揮することに躊躇してしまう」という方、本書を読み進めるうちに考えが変わってくるかもしれません。
ユーモアに関する思い込み
著者が「なぜ職場ではユーモアを発揮しにくいのか」を調査した結果、次のような理由(ユーモアに対する思い込み)が見えてきました。
- ビジネスは真面目であるべきという思い込み
- うけないという思い込み
- 面白くなくちゃいけないという思い込み
- 生まれつきの才能という思い込み
みなさんにも同様の思い込みがあるのかもしれません。
安心してください。(ここでは詳細は割愛しますが)本書では思い込み解消のための説明をしてくれていますのでぜひ読んでみてください。
ユーモアの効果
では次に、ユーモアの効果についてみていきましょう。
本書では4つの効果をあげています。
- パワー
知性が優れている印象を与え、相手の行動や意思決定に影響を及ぼす。 - つながり
信頼間が生まれ、打ち解けることができる。満足感を覚える。 - 創造力
見落としていた関連性に気付きやすくなる。アイディアを思い切って提案できる。 - レジリエンス
ストレスが緩和され、挫折から立ち直りやすくなる。
いかがですか?この効果を職場に活かさない手はないですよね。
このことから、職場にはユーモアが必要といえるかと思います。
必ずしもジョークや面白いことを言う必要はなく、本書では「目標は、日常の何気ないひと時に、もっと人間らしいつながりをもつこと。」だと語っています。
まず手始めに、職場において陽気な文化をつくることから始めてみてはいかがでしょうか。
さいごに
筆者の経験上、さまざまな困難な局面を乗り切ることができたのは、自分や他者の「ユーモア」のおかげだったことが多々ありました。そのことから、ユーモアのすごさを実感しています(本書では、「秘密兵器」や「最強の武器」という言葉で表現されています)。
本書の最後に次のような記述があります。
「仕事においても人生においても、ユーモアはちょっとした考え方の変化から始まることを、ぜひ覚えていてほしい。そして、ユーモアは行動から始まることを。早速、行動から始めよう。」
今回の記事が、みなさんが行動を始めるきっかけとなりましたら幸いです。