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挑戦することが教えてくれる大切な価値
PJ活動お役立ちコラム
第93回 2022年9月6日
挑戦することが教えてくれる大切な価値

今回は「挑戦することが教えてくれる大切な価値」というテーマでお話します。
皆さんは日々の業務でどのくらい挑戦と呼べる活動をしているでしょうか。また、挑戦した結果、これまでとは一味も二味も違う学びを得たり、成果を出せているでしょうか。挑戦と聞くと、多くの人は、なんか難しいことをしなければならない、できればしなくて済むようにしたいと思うのではないでしょうか。
このコラムでは、そんな挑戦することの本質的な意味や価値についてお話したいと思います。
挑戦しても、ほとんどのことはうまくいかない
筆者自身も経験がありますが、挑戦や何か新しいことに取り組めば、大半のことはうまくいくのでは?という無意識の思い込みが生じているのではないでしょうか。それは当然のことで、はじめからうまくいかないと思って取り組む人はほとんどいません。
しかし、現実は非常に厳しく、世の中の大半の挑戦や新しい取り組みは、基本的にまずは失敗するケースが多いのが現実だと思います。ただご承知のとおり、今の時代は、あらかじめ正解が用意されている仕事は一部のルーティンワークを除いてほとんどありません。試行錯誤を繰り返し、アジャイル的なアプローチと思考の中で、なんとかゴールらしきものがちらっと見えてくる、そんな難易度の高い仕事ばかりだと思います。
プロジェクト活動においても、ウォーターフォールのプロセスの中に一部アジャイル的な手法も組み込みながら前に進めるハイブリッド型のプロジェクトマネジメントが数多く散見されるようになりました。こうしてみてくると、挑戦や新しいことはできればしたくないけど、挑戦しないと前に進めない仕事が多くなっていることに気づかされます。ましてや、成功する確率は低く、まずは失敗する可能性が高い難易度の高い業務においては、なおさら挑戦することは、もはや必須事項のように思います。「このままでは成功しない、だから挑戦しよう」という逆説的なキャッチコピーが頭をかすめます。
失敗を許容する組織文化になっているか
こうした背景から、日々挑戦することが避けられないのが、現代の我々ビジネスパーソンの置かれた立場だと思います。そのため、失敗するたびに上司に叱責されていては、たまったものではありません。また、そうした組織文化では、誰も挑戦しようと思わなくなります。
誤解を恐れずに言うなら、「そうか挑戦は失敗したか、おめでとう」と言える組織文化が必要だと思います。なぜなら、企業の生き死に関わる大きな失敗を除けば、失敗することでしか得られない教訓や学びはあまりにも大きく、この先成功するための貴重な栄養素になるからです。ただ一つ気を付けたいのは、失敗しても失敗したままにせず、しっかりと振り返りを行うことが大切です。なぜなぜ分析も有効でしょうし、その他、第三者の意見を聴くことも大切だと思います。
うまくいくことは、多くの変数の掛け算で成り立っている
逆にうまくいくこと、成功することは、数多くの変数の掛け算で成り立っている、ということも頭の片隅に置いてほしい真実です。例えばBさんが過去に成功体験のあるAさんの考え方や仕事の進め方を真似したとしても、同じように成功することが約束されている訳ではありません。AさんとBさんの経歴の違いや、ビジネス環境の違い、言葉の選び方や論理的思考のレベル感、そしてなにより人柄など、そこには数多くの変数が介在しているからです。
大切なことは、自分なりの最強の「失敗の仕方」、「成功の仕方」を獲得することだということ。これが言葉で言うほど生易しい世界ではないのですが、まずは日々大小さまざまな多くの挑戦、そして失敗や成功を通じて、自分なりの型を見出すことが大事だと思っています。
さいごに、話は変わりますが、本コラムも、スタートしてからもうすぐ丸二年が経とうとしています。回数も100回目を迎えようとしています。本コラムも我々にとっては大きな挑戦のひとつとして始めた活動です。最近は若手社員も含め、新たな執筆陣で臨んでいます。どこまで皆さまのお役に立てているのか不安しかない状態ですが、長きにわたりお付き合いいただいている読者の皆さまに対して改めて御礼と感謝を申し上げます。そして、これからも我々の挑戦は続きますことをお伝えして、今回のコラムを締めたいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。