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その返信、ちょっと待って

PJ活動お役立ちコラム
第83回 2022年6月28日
その返信、ちょっと待って

新型コロナの影響により、社会のしくみが大きく変わってきている現在、とくに社内のコミュニケーションツールや、コミュニケーションに求めるスピード感が、これまでとだいぶ違ってきているように感じます。
今回は、そんな社会の変化の中でも、筆者が普段のコミュニケーションの中で意識して実践していることをお伝えしたいと思います。
筆者の考えが、みなさんにも共感頂けるものであれば幸いです。

テレワークの導入が進むにつれ・・・

新型コロナの影響により多くの企業でテレワークの導入が進みましたが、テレワークの導入は特に社内メンバー間に物理的な距離を生んでしまったようです。そしてこの物理的な距離により、メンバー間のコミュニケーション機会が喪失、さらにはメンバーのモチベーションやチームの作業効率が低下している、そんな話も聞かれるようになりました。
このようなコミュニケーションロス状態を改善するため、物理的な距離に関係なく、リアルタイムなコミュニケーションが可能なビジネスチャットを、新たなコミュニケーションツールとして導入する企業が増えてきているようです。

リアルタイムコミュニケーションの代償?

少し話は変わりますが、プライベートシーンでのコミュニケーションツールは、SNSやグループチャットといったリアルタイムコミュニケーションが今や当たり前になっています。そしてそのリアルタイム性ゆえか、メッセージなどにすぐに反応しないことを「既読スルー」といい、さらにそれが「悪いこと」のような風潮も生まれています。
ビジネスシーンにも以前から「クイックレスポンス」という考えがありますが、リアルタイムコミュニケーションが主流となりつつある今、プライベートコミュニケーションでの風潮に影響を受けてしまい、「相手に既読スルーと思われないスピード感でクイックレスポンスしなければならない」、そんな脅迫観念のような考えになってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どれくらいの早さで回答するのが「クイックレスポンス」?

突然ですがみなさんに質問です。メンバーからのビジネスチャットでの質問などに対して、どれくらいの「早さ」で回答すれば「クイックレスポンス」と言えると思いますか?
メッセージを見てすぐ(即答)?、10分以内?、1時間以内?・・・
「メッセージを見たらすぐに(即答)」と思う人もいれば、「1時間以内で大丈夫」と思う人もいるでしょう。統計などは取られていないようですが、どれくらいで「早い」と感じるかは人によって異なるでしょうし、そもそもビジネスシーンにおいて即答できる(即答して良い)ことは、そんなに多くないのかもしれません。
これはあくまで筆者の感覚値ではあるのですが、十数分以内であれば大抵の人が許容範囲だと思いますし、十分に「クイックレスポンス」といえるのではないでしょうか。

筆者が普段から意識して実践していること

筆者は、過去の自身の経験から、電子メールでもチャットでも送信前に必ず一呼吸置くようにしています。深呼吸して、もう一度文章を読み返すようにしています。気持ちを落ち着かせ、第三者的な目線で文章を読み返します。すると、自分が伝えたいことが相手に正しく伝わる文章であるかを、冷静に確認することができます。
送信前の一呼吸→読み返し→場合によっては文章の訂正、筆者は先に述べた回答までの十数分をこのことに費やし、焦ってすぐに返信しないようにしています。

その返信、ちょっと待って

「感情的なときほど、用いる言葉も強くなる」、このような経験をされた方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。ぜひご自身のこれまでの経験を思い返してみてください。
感情的な強い言葉は、当然ですが相手に与える印象も強くなります。プラス感情なら良い方向に働くでしょうけれども、マイナス感情であれば悪い方向にしか働かないのは、容易に想像できます。
感情的なときほど気が回らなくなるのは、至極当然のことだと思います。ですので、送信前の一呼吸と文章の読み返しを、ぜひルーチン化されてみてはいかがでしょうか。メッセージ送信前の一呼吸と読み返し、このちょっとしたことで人間関係を良好に保てるのだとしたら、決して無駄な努力ではないでしょう。

いかがでしたか。筆者の考えに共感されましたら、さっそく本日からでも実践頂ければ幸いです。