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コミュニケーションのキモは「共通点」
PJ活動お役立ちコラム
第80回 2022年6月7日
コミュニケーションのキモは「共通点」

仕事(プロジェクト)でも、プライベートにおいても、他者とコミュニケーションを取ることは非常に大切ですよね。これまでにもコラムで幾度もコミュニケーションについて取り上げてきましたが、今回は、プロジェクトの管理やサポートを担うPMOとしての立場から、あらためてコミュニケーションの重要性と、筆者が心掛けている「共通点」についてお話しします。
コミュニケーションの重要性
コミュニケーションとは、他者と自分の考えや気持ちなどの価値観を伝える行為です。またプロジェクトにおいても、プロジェクト管理の世界標準とされるPMBOK(第6版)ガイドでは「コミュニケーションマネジメント」としてプロジェクト管理者が実施すべき10種類の知識エリアのひとつに位置付けられています。そのためPMOとしてプロジェクトに参画する場合、コミュニケーションはとても重要です。
プロジェクトでは、プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダ、開発者、その他メンバーなど、様々な人達がコミュニケーションを取りプロジェクトを円滑に進める必要があり、PMOは人と人を繋ぐ「ハブ」的な役割だと思います。
また、PMBOK(第6版)ガイドでは、コミュニケーションマネジメントは、プロジェクトとステークホルダーの情報ニーズが、資料の作成と効果的な情報交換を達成するために意図された活動を通して、満たされていることを確実にするために必要なプロセスと定義されています。
プロジェクトマネージャーの仕事は、コミュニケーションマネジメントが非常に重要であり、プロジェクトメンバーや、ステークホルダーとのコミュニケーションに実に90%の時間を費やされると言われています。
PMBOK(第6版)ガイドではコミュニケーションマネジメントのプロセスを「コミュニケーションマネジメントの計画」「コミュニケーションのマネジメントの実施」「コミュニケーションの監視」の3つのプロセスからなり、これらのプロセスを着実に実行することで、プロジェクトに関するコミュニケーションの成功する見通しが高くなると思います。
しかし、どれだけ綿密に計画を立てて監視していてもコミュニケーションを進める上で誤解の発生をなくすことはできません。そのため誤解が発生した際は、誤解を解消する必要があります。そのための方法として、以下の5Cという考え方があります。
- Correct(正しい文法・記述)
- Concise(簡潔な表現、過剰な言葉の排除)
- Clear(明確な目的と読み手のニーズにあった表現)
- Coherent(わかりやすい論理的な流れ)
- Controlling(言葉とアイディアの流れをコントロール)
この5Cを意識することで、情報伝達の際の誤解をある程度、解消することができます。
相手との共通点を見つける
さて、ここまでコミュニケーションの重要性についてお話ししましたが、それを理解していても、コミュニケーションを取るのが苦手な人もいると思います。そこで筆者が日頃から心掛けていることをお伝えしたいと思います。
それは、相手との共通点を見つけるということです。初対面の人や、少し苦手な人に対しても相手との共通点を見つけ、共通の話題で盛り上がることができれば、打ち解けることができると思います。
特に意識して相手との共通点を見つけるために心掛けていることは、
- フロアに置いてあるもの
- 通路に置かれている段ボール
- 相手の机の上に置いてあるもの
- 文房具、マウス、キーボードなど
といった、ありとあらゆるものを観察し、共通点を探します。やり方については、人それぞれだと思いますが、第一に観察するしかないと思っています。
それでも共通点が見つからない場合もあります。そういった場合は、
- 好きな動物(犬・猫など)
- 好きなスポーツ
- 好きな音楽のジャンル
- 好きな食べ物
などを聞くことで、共通点を見つけることができます。
このように共通点を見つけ出すことで会話の糸口をつかみ、円滑にコミュニケーションを進められるようなります。
さいごに
相手に頼らず自分から歩み寄らなければ人とのコミュニケーションは取れないと思います。相手の気持ちを理解しながらコミュニケーションが取れれば、相手からの印象も良くなり、物事が円滑に進むというメリットを得ることができます。
コミュニケーションを取るときには、相手の意見に耳を傾けながら、自分の意見を相手に伝えるなど、お互いを理解し合えるように進めていくことが大切です。
今回の内容が、みなさんの活動のご参考になりましたら幸いです。