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コロナ禍の中、コミュニケーションで工夫していること

PJ活動お役立ちコラム
第64回 2022年2月15日
コロナ禍の中、コミュニケーションで工夫していること

今回は、コロナ禍の中、対面で人と接触する機会が極端に少なくなっている現状において、コミュニケーションを取る際に特に気を付けていることについてお話します。

皆さんはいまのコロナ禍の中、人とコミュニケーションする際、どのような工夫をされているでしょうか。コロナ禍において、対面で話す機会が少ない中、「うまくコミュニケーションが取れない」あるいは「取りづらい」と感じる主な原因は、言葉遣いや表現の問題ではなく、お互いの表情や目の動きなど非言語の部分が双方の間で十分にやりとりできないことだと言われています。一方通行の業務連絡なら、メールやチャットのやり取りで十分ですし、そのことはコロナ前と何も違いはありません。つまり、コロナ禍におけるオンライン形式のコミュニケーションで難しいのは、双方向性が求められるコミュニケーションです。たとえば、意見の相違がある両者の間での意識合わせを目的とした会議、あるいは、部下育成を目的としたデリケートな内容の1on1ミーティングなどが挙げられます。
このような場合に筆者が気を付けていることが2つありますのでご紹介します。皆さんは普段どのようなことを心がけているでしょうか?

相手の立場で話しているか

一つ目は、「どのような立場で話しているか」ということを強く意識することです。
あなたが上司の場合なら、ありきたりな上司言葉や上から目線の言葉を羅列しても、無機質な対話となり、聞き手の心に響くものはありません。ここで重要な視点は、カメラ越しでも判別できるよう、できるだけ相手の表情を動かすように相手の立場になって会話することです。また、同僚などとの会話においても、自分の立場で一方的に自らの考えを話すことはせず、常に相手の心を揺さぶるような語りかけをしたほうが良いと思います。具体的には、
「私は〇〇と思うけど、あなたはどう思いますか?」というI(アイ)メッセージで語りかけることが大事だと思います。

具体的に話せているか

二つ目は、「具体的に話せているか」です。これは、たとえば、1on1などの場で話す場合などで、「なぜ失敗したのか」と責めるような言い方はせず、「どのタイミングで何に気を付けなければいけなかったのか」、「いつまでにどんな成果を期待しているのか」、「失敗はどのように挽回すれば良いのか」など、「相手の得意や不得意なこと」も交えながら事細かく具体的な内容で対話することが大事です。それができれば、相手に多くの気づきを与えられると思っています。
また、あなたが部下の立場なら、その逆に、自分から上記のような対話を上司に仕掛けてみると良いと思います。
現在、筆者自身も若手社員からベテランまで10人程度のメンバーと日々1on1を実施していますが、このようなことに気を付けるようになってから、全員から「話せてよかったです」とコメントをもらう機会が増えました。

コロナ禍をコミュニケーション・スキル上達の機会と考える

最後になりますが、このように実践しているコミュニケーションの取り方については、自分や若手社員のコミュニケーション・スキルの育成に活用できると思っています。対面で人と話す場合は、相手の表情や目の動き、その場の空気感など、さまざまな周辺情報を瞬時に読み取ることができますが、オンラインの場合ではそうはいきません。
不自由な環境下でも、自分の意見をしっかり伝える力、相手の言いたいことを正確に掴む力は、今のコロナ禍が収束し、対面で人と話せるようになっても、有効なコミュニケーション・スキルとなります。オンライン会議が多い方は、今のコロナ禍をコミュニケーション・スキル上達の機会と捉え、前向きな気持ちで実践してみてください。
皆さんにとって役立つ話でしたら幸いです。