Displaying present location in the site.
見落としがちなメモの残し方のポイント
PJ活動お役立ちコラム
第34回 2021年07月20日
見落としがちなメモの残し方のポイント
日頃のミーティングやちょっとした会話の際に書いた自分のメモを見返して、「話の内容や結論が思い出せない。」 、そんなことを思ったことはありませんか?
ミーティング内容を議事メモとして共有することも多いと思いますが、日常的に当たり前のように行われていても、思いのほかこのようなことをよく耳にします。
誰もができていそうでできていないメモ書きについて、どうしたらこのような結果に陥らずに済むか、実際の例を元に考えたいと思います。
そのメモ何が書いてある?
以前、とあるプロジェクトの内部打ち合わせの参加者から、打ち合わせメモを見させてもらう機会がありました。
そのメモは打ち合わせに参加しながらテキストエディターで書き起こしたメモとのことでしたが、ところどころ本人でも「ここでは何を議論したのだったかな?」などと、内容を思い出せなかったのです。
個人的なメモであれば本人さえ内容が分かればよいですが、本人ですら分からないとなれば本末転倒です。これでは書いた内容を第三者に共有しようにもできません。
結果、このメモは以下のような状況でした。
- 読んでも何を議論していたのか思い出せない。
- 書いた内容の結論が分からない。
- 議論したはずの内容が見当たらない。
では、何が原因でこのようなことが起こり、どのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。
メモの目的とは?
そもそも、メモの目的としては以下が上げられますが、複数人が関わるミーティングなどのメモは、認識の齟齬を回避する意味でも情報の共有を意識すべきでしょう。
- 見聞により得た情報の備忘録
- アイデア発想の蓄積
- 情報整理力の強化
- 情報の共有
メモのポイント
前述した例について具体的にどのように対応すべきか、どれも基本的なことですが以下をあらためて確認しながら実践するようしました。
- メモを読んでも何を議論していたのか思い出せない。
→会話のポイントを構造的に整理する
ある程度メモが雑でも会話を聞いている当人には理解できますが、時間とともに会話の内容は忘れるため自分のメモの内容が理解できない状況に陥ることがあります。このため会話の場にいない第3者が見ても伝わるメモを意識すべきです。
また、会話が発散して話題が前後することがあるため、会話をそのまま時系列的に書き出すのではなく、箇条書きを使いながらポイントを構造的に整理することにしました。内容によっては簡易な図や表に落とし込むと良いでしょう。
さらには、短時間でメモを取る結果、重要なキーワードは羅列されるものの主語述語などが曖昧なメモになってしまうため、書ききれなかった情報は記憶が鮮明なうちに補足するようにしました。 - 書いた内容の結論が分からない。
→5W1Hを意識する
話しの結論が見えない理由として、いつまでに誰がといったことが曖昧だったため、5W1Hを意識したメモを残すようにしました。
会話の結論としてそこまで議論できていない場合であっても、未決定事項として残すと良いでしょう。
また、議論の結果だけでなく、その結論に至った経緯なども合わせてメモしておくのも良いでしょう。なぜその結論に至ったのかあとになって分からなくなり、同じ議論を繰り返すのを防げます。 - 議論したはずの内容が見当たらない。
→聞き漏らしの確認
メモに集中するあまり、聞き漏らしていることがありました。ここは慣れが必要かと思いますが、聞き漏らしについては、ときには会話を止めて聞き直すようにしました。
なお、すでに多くの方が実践されていると思いますが、テキストエディターなどでメモを記述する際、書記担当者を立ててメモ画面を共有しながらミーティングに臨むと良いでしょう。メモを記述しながらその場で参加者間で内容の認識合わせができる上、メモ中に話が先に進むことが防げて聞き漏らしが低減できます。
おわりに
メモを取ることはビジネスの基本として当たり前のように皆さんも実践されていると思いますが、とくに経験の浅いメンバーは慣れておらず自己流で進めがちです。
また、複数人が参加するミーティング等のメモでは、齟齬なく情報が伝えられるかが重要ですが、これは人に対してだけでなく、将来的には機械に読み込ませて判断を仰ぐような活用場面なども考えられます。
誰が見ても伝わるメモの残し方をメンバーが実践できているか、今一度基本に立ち返って振り返ってみても良いのではないでしょうか。