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「気づく」人に私はなりたい
PJ活動お役立ちコラム
第32回 2021年07月06日
「気づく」人に私はなりたい
プロジェクトや自分が抱えている業務の問題や課題に「気づく」には、どうしたらよいと思いますか?
いきなりみなさまに問いかける始まりで失礼いたしました。
ずっとプロジェクト活動には必要な要素と確信していたものの、どうやったらそれができるようになるのかに確固たるものがなく悩んでいたことを今回はお話したいと思います。
もし、「こういう取り組みをしている」「こういう考え方をメンバーに伝えたらどうだろうか」というアイデアや実例がありましたら、ぜひWebサイトに飛んでいただきページ下の【PJ活動お役立ちコラム ご意見・ご要望はこちらから】にお寄せいただきたいと思います。「営業」はいたしませんのでご安心くださいませ。
「気づく」とは何か
「このままではリスクになってしまうのでは」
「こうやったらもっと効率的なのに」
「これは重複していてムダではないか」
といった疑問に「気づく力」は、どうやって身につくのでしょうか。
以前、とある研修に参加した際、他社の製品販売担当の方と会話する機会がありました。その研修は、問題発見、課題解決を対話型で実践してみるというものでしたが、その方がこんなことをおっしゃっていました。
「僕は、製品についてはよく知っていて、お客様の困りごとに対する解決策は提示できる。けれども、お客様と会話して、別の困りごとや根本的に解決すべきことは違うところにあるのではといった問題を深堀りすることはしたことがないし、できない」と。
私は少々びっくりしてしまいました。特にサービス製品は、そのものを購入いただくことは大切ですが、お客様の困りごと、もしかしたらお客様も気がついていない課題を解決することのほうが重要だと考えています。
深いお話しはできなかったので理由は定かではありませんが、お客様と直接お話しできる機会があるのなら、気がつけることはたくさんあるのではないかと思ったのです。
でも、そもそも「気づく」ことに問題はなかったのだろうかとも思いました。
「気づく方法」が分からない
そんな疑問を持った時は重なるもので、チームメンバーとの面談の場で、
「目の前の作業ばかりに囚われないように、お客様に困りごとがないか気がついたことはどんどん伝えて」と話したところ、
「頭では理解できるのですが、誰に対して何をしたらいいのか分からないので具体的に指示してほしい」と言われました。
ここで私は、はたと困ってしまいました。
依頼を受けている業務のその先に思いをはせて、こうしたらいいのでは?ということに気がついて、それを元に次の行動に移す準備をしてほしいということが伝えたかったのですが、そもそも「気づく方法」が分からないと言われたわけです。
悩みは続く
上記メンバーは作業を指示されることが多いので、自身が発言するタイミングと質を心配してのことだったようですが、お客様にある非効率や業務を阻害している不都合などに気がつくようになるにはどうしたらよいか悩みは続いてしまいました。
- お客様からの依頼プロセスに非効率だと思うことがないかチェックしてみる
- 作業しているものがどう使われるか想像してみて、依頼事項とのギャップはないか考える
- 思ったことを言葉にしてみる
まずはこんな視点で、気がついたことを遠慮なく言うところからスタートとしました。
どれもかなり曖昧さが残り具体性にも欠けるように感じるかもしれませんが、
「気づく力」は、研修などですぐさま身につくものでもないですし、経験を重ねれば身につくものだとすると経験をしないと手に入らないことになります。
意図的に意識して、視点を変えてみるということろから訓練してみることにしました。
試行錯誤は続いていますが、「気づく」人になるためにどうしたらよいのか、みなさまにも問いかけさせていただきました。
これを突き詰めて考えると、属人化解消やサービス提供品質の標準化につながるのではないかとの思いをお伝えして今回は終わりにしたいと思います。