Displaying present location in the site.

このご時世、部下とコミュニケーション取れていますか?

PJ活動お役立ちコラム
第9回 2021年01月26日
このご時世、部下とコミュニケーション取れていますか?

技術革新などによりプロジェクトが高度化する中、関わるメンバーやタスクが多岐にわたり、メンバー間の意思疎通がとりにくい状況が増えています。
ましてやコロナ禍の中、テレワークで対面での対話の機会が減るなど、これまでとは異なった環境によってメンバーが悩みを抱えたまま、この先の自分の姿に不安を感じるケースが見受けられます。
このような状況では、メンバーのやる気やモチベーションの低下につながり、プロジェクトの進行に影響をきたしたり、離職によって貴重な人材の流出につながることがあります。

これを回避してメンバーに安心して活動してもらうには、上司は意識して部下(メンバー)との対話の機会を持ち、成長を促すと効果的です。
その対話の手法として1on1(ワンオンワン)がありますので、未導入の場合は検討してみるとよいかと思います。
すでに1on1を導入している方もいらっしゃるかと思いますが、この機会に進め方や効果を振り返ってみてはいかがでしょう。

成長を促すコミュニケーション

1on1とは上司と部下とで1対1で実施する対話で、以下のような目的で導入する企業が増えてきています。

  • 部下の気づき、やる気を引き出して成長を促す。
  • 部下の離職を食い止める。
  • 部下に対する理解度を向上する。

上司と部下の対話と言うと、業務の評価や進捗確認の面談のようなイメージが思い浮かべがちですが、そればかりではありません。
1on1は、この1対1の対話によって、部下の体験や悩みなどを共有し、そこから気づきを得て、部下のやる気、モチベーション向上につなげ成長を促します。その結果として離職を防いだり、上司としても部下の理解にもつながります。
では具体的にどのように1on1を実施すると良いでしょうか。

1on1の進め方とは

私たちの経験をもとに1on1の進め方を整理してみました。

まずは、メンバーの成長を促すという目的を共有するところから始めると良いでしょう。
部下の成長につながることを目的とした継続的な対話であることを理解してもらうことで、お互い話しやすい場を作ることができます。

対話の時間は一回当たり30分、月一回や週一回定期的に設定すると良いでしょう。
対話は、なるべく負担にならない時間で繰り返し実施することで、お互いの理解はもちろん、常に部下を気にかけていることを示すことにもなり、より良い信頼関係の構築にもつながります。
なお、日頃の業務に忙殺される中、急には予定を押さえられないことが多いかと思いますので、スケジュールはあらかじめ定期的に押さえておくと良いでしょう。
対面が難しければコミュニケーションツールのWEB会議でも良いですし、カメラ機能をOFFにすることで部下がより話やすくなることもあります。

次に、1on1を実施する前に、話すことを決めて共有すると良いでしょう。
急に聞かれても答えられないことも多いですし、話すことが分かっていれば事前に下調べをしたり自分の思いを伝えやすくなります。
どのような話をすればよいのか分からないという声も聞きますが、1on1ではただ単に話せばよいものでもありません。悩みや普段話せないこと、知りたいこと、知ってもらいたいこと、将来像などを話してもらい、時折自身の経験も踏まえながら話し合ってみてください。

この他に、1on1がスムーズに進行できるように心がけておきたい点があります。

  • 雑談からで良いので、堅苦しい雰囲気でなく、ざっくばらんに話しやすい場を作る。
  • 1on1は上司が一方的に話すのではなく、また、業務の評価の話ばかりしない。
  • 次回の対話の振り返りのためにも、対話内容は記録しておく。

コミュニケーション向上のために

1on1の実施でやることをまとめるとこういうことです

  • 事前に目的を伝えて話やすい場を作る。
  • 日時を決め、スケジュールを押さえて定期的に対話する。
  • 話すことを事前に共有して当日思いを伝えてもらう。

今回はコミュニケーションの手法の一つとして1on1をご紹介しました。
変化の激しい今の世の中だからこそ、プロジェクト活動において希薄になりがちなコミュニケーション向上に向けて取り組んでみてはいかがでしょうか。